医療機関に勤務する看護師は、患者の生活習慣病の指導に携わることがあります。
指導の対象になるのが、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの病気です。
生活習慣病の指導をする際には、いろいろな問題が起こります。たとえば、「患者が指導日に来院しない」や「指導の内容を守ってくれない」などです。診察や検査と違って、生活習慣病の指導は一回受けなくてもすぐに大きな問題になることは少ないです。そのため、面倒だと感じて指導の予約日を延ばしたり、キャンセルをしてしまったりする人もいます。また、患者には、指導を受けた後も今まで通りの習慣を継続してしまう人が少なくありません。
こういったケースをできるだけ減らすには、指導のシステムなどに少し工夫する必要があります。
たとえば、診察の後にすぐに指導が受けられる流れを作ったり、簡単な改善法から紹介したりするなどです。
「指導日にわざわざ病院に行くのが億劫」という人も、診察のついでに指導が受けられる態勢を築けば、決めた日時にきちんと出向いてくれる可能性があります。
また、チャレンジしやすい改善法から紹介するアプローチも効果が期待できます。食事や運動習慣などに病気の原因がある場合、長年続けてきた生活をすぐに変えるのは難しいことが多いからです。
小さな改善目標からスタートし、徐々に内容をレベルアップしていくようにすれば、患者が途中で諦めてしまうことが少なくなります。指導にあたる看護師は、改善目標が達成できなかったときのフォローも考えておくことも大切になるでしょう。