各種療法を継続してもらうポイント

生活習慣病患者の初期の治療で最も重要なのは運動療法や食事療法の方針を立てて患者に指導し、継続させることです。
生活習慣を切り替えて数ヶ月という単位で取り組むことにより、ようやく成果が見られるようになってくるというケースもあります。すぐに効果がないと嫌になってしまう患者も多いため、少しでも前向きな気持ちを奮い立たせてあげられるように、コミュニケーションを取るのが重要です。

患者に各種療法を継続してもらえるようにするために、留意しておきたいポイントが二つあります。

一つ目はずっと全く同じ内容の療法を続けないことです。同一のパターンの方が楽だと思うかもしれませんが、効果が出ていない場合には、「本当にこんなことをやっていても意味があるのか」と疑問に思われてしまって勝手にやめる可能性があります。
そのため、定期的に内容を少しずつ変えていくのが大切です。新しいことを始める際には具体的なやり方を教えて、悩まずにすぐにできるようにしてあげるようにしましょう。新しいことを始める敷居が高くないと認識してもらうために重要なポイントです。

二つ目はやはり継続すべき療法はあるので、続けていく意欲を高められるように指導するのがポイントです。
頑張ってきたことが当然だと思わずに褒めましょう。それまでの取り組みを一通り聞いてみて、少しでも以前に比べて良くなっていること、頑張っていることがあったら率直に褒めてあげるだけで継続する意欲が湧いてくるでしょう。

この二つのポイントを意識して指導を行うことで、患者に各種療法を継続してもらえるようになるかもしれません。